帰宅後あたしはすぐに体育館の幽霊について検索した。


都市伝説になっている幽霊は、体育館でバスケットボールを使っているようだ。


その姿はおぼろげだけれど、ユニフォームを着ているという。


「死んでからもバスケがしたかったんだろうなぁ」


写真を探しながらボソリと呟く。


そこであたしは実際にユニフォームをきている男の子の写真をスマホに保存した。


その存在を幽霊ぽくするため加工していく。


以前はこの加工アプリを使ったことがすぐにバレたけれど、実体化するのだから今度は誰にも気がつかれないだろう。


せっせと作業をしていると、ノドカからのメッセージが届いた。


今忙しいのにと、軽く舌打ちをする。


仕方なくメッセージを確認すると、コウダイくんに振られたと書かれていてあたしは手を止めた。


あの後、コウダイくんはすぐにノドカに連絡を取ってくれたようだ。