コウダイくんはあたしと同じドリンクバーを注文すると、コーヒーを持ってきた。


「すごいね、ブラックで飲むんだ」


「うん。こっちの方が健康的だって母親に言われてさ」


コウダイくんはそう言うと照れ笑いを浮かべた。


「それで、さっそく本題なんだけど」


コーヒーを一口飲んだコウダイくんが、真剣な表情でそう言いカバンからノートとペンを取り出した。


「霊感があるってことは、幽霊が見えるってこと?」


あたしに質問しながらノート開く。


そこには都市伝説や怪奇現象などがズラリと書き込まれていた。


「そのノートはなに?」


質問に答える前に、あたしはそう聞いた。


「これは趣味のノートだよ。俺、オカスト系が本当に好きなんだ」


そう言えば前に会った時もそういったことを話していたっけ。


それにしても、いろんな出来事をノートに書きつけていくほど好きだとは思っていなかった。