レオはいきなり起き上がると、自分の隣をポンポンと叩く。
たしかにさっきより顔色はいいけれど、から元気を装ってみても仕方ないと思うのよ。
そういうところがまだまだ子供ねって思いながら、私は大人になって折れてやった。まあ実際、実年齢プラス十七歳と考えれば私の方が大人なはずだ。
「さっきみたいに、突然、気持ちが悪くなることって、よくあるの?」
聞いてみると、レオはクロードと顔を見合わせて目配せした。あら? これは聞いてはいけないやつだったのかな。
「えっと、言いにくいなら別に……」
「……いや、そうだな。おまえには話してなかったんだったな」
答えたのはレオで、そのまま黙って続きを待っていると、続けるようにクロードが口を開けた。
「レオが引きこもりの人間嫌いだって、前に言ったの覚えている?」
私が頷くと、「あれ、実はちょっと違うんだよ」と苦笑する。
「本当は、大人子どもに関わらず、女性が駄目なんだよ。体に触れられると気分が悪くなるんだ。ね、レオ」
へーそれは大変な……って、いやいや。待って? 私、結構触っているよね。最初に会ったとき、服脱がせちゃったし。さっきもおでこ触ったけど平気そうだったじゃん。
私は思わずレオを睨んでしまった。
「じゃあ私はなに? 私も女だけど!」
「リンネはなんというかこう……規格外だから」
「は? 規格外ってなに?」
「俺の知っている女は、突然走り出さないし、大口開けて菓子は食べないし、顔に皺が寄るほど大笑いしない」
「うわー。女じゃない発言入りました!」
しんみりした気分が一気に吹き飛んだ。
私達は友達だから、性別なんて気にはしてないけれど、まさか女枠にさえ入っていなかったとは思わなかったよ。
たしかにさっきより顔色はいいけれど、から元気を装ってみても仕方ないと思うのよ。
そういうところがまだまだ子供ねって思いながら、私は大人になって折れてやった。まあ実際、実年齢プラス十七歳と考えれば私の方が大人なはずだ。
「さっきみたいに、突然、気持ちが悪くなることって、よくあるの?」
聞いてみると、レオはクロードと顔を見合わせて目配せした。あら? これは聞いてはいけないやつだったのかな。
「えっと、言いにくいなら別に……」
「……いや、そうだな。おまえには話してなかったんだったな」
答えたのはレオで、そのまま黙って続きを待っていると、続けるようにクロードが口を開けた。
「レオが引きこもりの人間嫌いだって、前に言ったの覚えている?」
私が頷くと、「あれ、実はちょっと違うんだよ」と苦笑する。
「本当は、大人子どもに関わらず、女性が駄目なんだよ。体に触れられると気分が悪くなるんだ。ね、レオ」
へーそれは大変な……って、いやいや。待って? 私、結構触っているよね。最初に会ったとき、服脱がせちゃったし。さっきもおでこ触ったけど平気そうだったじゃん。
私は思わずレオを睨んでしまった。
「じゃあ私はなに? 私も女だけど!」
「リンネはなんというかこう……規格外だから」
「は? 規格外ってなに?」
「俺の知っている女は、突然走り出さないし、大口開けて菓子は食べないし、顔に皺が寄るほど大笑いしない」
「うわー。女じゃない発言入りました!」
しんみりした気分が一気に吹き飛んだ。
私達は友達だから、性別なんて気にはしてないけれど、まさか女枠にさえ入っていなかったとは思わなかったよ。



