それ以来、私と他の女生徒の間には、溝のようなものができてしまった。
お茶会に誘われることも無くなったし、陰でこそこそと悪口を言われることも多くなった。
大人しそうな令嬢を捕まえて話しかけても、ポーリーナ嬢がその令嬢を連れて行ってしまう。
女の集団に嫌われるのって大変なんだなと改めて思う。どんどん孤独にさせられるんだもの。新しい友達を作ろうと思っても、その子にも危害が加えられるかと思ったらやる気も出ない。
つまらないので、授業が終われば即効帰って、城に向かうようになった。
学校でひとりぼっち状態な分、城にいる間は楽しかった。レオは相変わらずだけど、ちゃんとランニングにも付き合ってくれるし、運動中はそれなりに話してくれる。あのツンツン具合も、慣れてくれば気まぐれな猫のように思えて可愛い。
クロードも頻繁に様子を見に来ては、やる気の上がるような声をかけてくれる。まさに優しいお兄ちゃんそのもので、ちょっとわがままを言っても受け入れてもらえる関係は、とても居心地が良かった。
そんな風に私がレオやクロードと過ごすようになって、半年が経過した。
毎日の筋トレとランニングの効果か、足にもいい筋肉がついてきた。これはぜひ百メートルのタイムを計ってみたいところだ。ここにストップウォッチが無いのが残念すぎる。
ちなみに、ランニングに付き合わせてきたせいなのか、レオはこの半年で見る見るうちに成長した。私より細かった腕や足にはがっちりと筋肉がつき、背も追いつかれてしまった。半年でこれだとすると先が恐ろしい。ずるいな、これだから男は嫌だ。



