ずるいよ先輩、甘すぎます








「…受験生、大変そうですよね、」



間接キスを意識してドキドキしていることがバレないようになんとか違う話題を持ち出す。





「んー…」と唸った先輩が、残りのアイスをかじった。


顔をしかめている。多分、一気に食べたから頭がキーンってなっているのだと思う。


…ちょっとかわいい、と思ったのは言わないでおいた。





「俺、推薦だから秋にはもう決まるんだ。面接練習とかのがだるいかも」

「…そうなんですね」

「まあ勉強はもともとすげー好きってわけでも嫌いってわけでもないからめちゃくちゃ苦痛ってわけでもないなー」




なるほど、察するに三琴先輩は多分、頭が良いのだと思う。


勉強が好きでも嫌いでもないって…それは授業の内容をちゃんと理解できているからだろう。


私は遺伝子レベルでバカなので、テスト前はいつもエナちゃんに助けてもらっている。




顔よし、中身良し、頭脳良し。


そんな先輩が失恋に悩んでいる世界って、もしかしなくてもやはり結構おかしい。