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「寛太先輩」
「あ、エナちゃん。紘菜ちゃんも」
数分後。
ゲームセンターで合流した寛太先輩は、「ひさしぶり」といってにこやかに笑っている。
私はぎこちなく返事をし、その横に居る彼と目を合わせないように俯いた。
態度が悪いと思われているかもしれない。
不快にさせているかもしれない。
だけどどうしたって怖いし気まずいのだ。
三琴先輩は今、どんな顔をしているのだろう。
「紘菜ちゃん」
そんなことをおもっていた私に寛太先輩の声がかかり、「…はい」と小さく返事をして顔を上げた。
「久しぶりに会えたしみんなで遊びたかったんだけどさ、残念なことに俺とエナちゃん、いまからちょっと用事あるんだよね」
「え、…用事ですか?」
「あー…うん、そうそう。急用。ね、エナちゃん」
「はい」
そう言った寛太先輩と、そんな先輩にすかさず返事をしたエナちゃん。
少しだけ胡散臭いのは……気のせい、だろうか。



