「もし、まだ、私たちを見限ってなかったら、これからもベルンを助けてくれたら嬉しいのだけれど」
その言葉をまるで神託を受ける騎士のような気持ちで俺は聞いた。
俺がベルンを見限るなんてことはない。
ベルンが俺の気持ちを掬い上げてくれたように、俺だってベルンを守りたいのだ。
「もちろん、俺でよければ!」
誇らしく思ってそう答えれば、リーリエ様は花が綻ぶように笑った。
リーリエ様の髪が、窓から差し込む光を反射する。窓枠の細い影が、まるで剣のように俺の肩に触れた。
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