笑いながらタイを外し、シャツのボタンをいくつか開ける。
 フェルゼンがホットミルクを手渡してくれる。これはきっとフェルゼンの魔法で温めてくれたものだ。

「ありがと」
「ん」

 もてる男はさすがに違う。
 一口飲めば、程よい蜂蜜の甘さが広がった。

「おいしい」
「そりゃよかった」