ベルンが立ち止まり、俺たちを振り返った。 「ほら! ムクゲ! 色が変わった!!」 そう笑うベルンの指先を見る。 来たときは白色だったムクゲの花が、ピンク色に色づいて夕焼けに溶けてしまいそうだ。 「綺麗だね!」 屈託なく微笑みかけるベルン。 綺麗なのはお前だ。 口に出しかけて、ハッとした。今はシュテルがいる。 「……ああ、綺麗だ」 ぎこちなく答えてから、俺はそっと、シュテルを見た。 そして、俺は息を呑んだ。