【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)


「ベルンシュタイン・フォン・アイスベルク」
「はっ!」

 立ち上がり前へ進みでる。

「貴殿は未知なるモンスターの出現に際し果敢なる態度でこれに挑み、その退治に尽力を尽くした。この功績を称え我が国初の女騎士として、新しく師団を設ける。王国中央即応団内、女騎士師団に任命する」

 敬礼をして、鋭角に回れ右をする。
 ワッと講堂内がどよめき立つ。

 胸に付けられた師団章は新しいものだった。見慣れない紋章は青い羽根がデザインされている。きっと新設された女騎士師団のため、新たに作くられたのだろう。
 受け取った真っ白なマントは憧れの騎士のもので、士官候補生から正式の騎士になれたのだと実感した。