「フェルゼンはまた違うご令嬢と踊ってるね」
「彼は情熱的な太陽の騎士様だから」
私は苦笑いした。
フェルゼンは熱しやすく冷めやすいのか、なかなか長い付き合いができないようなのだ。
「ベルンは、誰のものにもならないクールな騎士だってね。本命がいるんじゃないかって噂だよ」
「マレーネ姫様が言ったの?」
シュテルは微笑んだまま何も答えなかった。アンバーの瞳が不思議な色に光る。
そういう駆け引きの仕方が天使の風貌からはかけ離れてるんだって!
言いよどんでいれば、じっと私の瞳を覗き込む。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…