「みんな、お世辞で慰めてくれなくてもいいよ。ま、冗談でも私を組伏せられるつもりなら、いつでもかかってこいや!」
私はスカート姿で足をガニマタにドンと開き、冗談めかして挑発した。
クラスに笑いが起こる。
「中身までは変わらねーな」
「こんな女イヤだわ」
「熊倒すベルンを? ムリだわ!無理無理」
クラスの空気が変わってホッとする一方で、なんだか胸がチクリと痛む。
「じゃ、一応見せたからね、着替えてくるよ」
私は逃げるように教室を後にした。グッと拳を握る。仕方ない。空気を考えたら、あれしか思い付かなかった。でも、なんだろう。悲しさと空しさと屈辱感が沸き上がる。ため息を吐き出した。



