部屋に戻って大きく息を吐く。
ホッとする。疲れてしまった。
「大丈夫か? シュテルの我儘なんか無視したっていいんだぞ?」
フェルゼンが気遣ってくれる。
「なんでもないよ」
「そうか? なんか、最近シュテル臭いぞ」
フェルゼンの物言いにドキリとする。
「……あ、お、オイルの臭いだよ、手に付いてるから」
そう答えれば、フェルゼンが手をとって臭いを嗅いだ。
フェルゼンの体は熱い。こんな距離いつものことなのに、思わず体が強張る。そんな自分が恥ずかしい。
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