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ベルンと初めて出会った時、僕は彼が貴族の子供だとは知らなかった。
あの日、駿馬として有名なアイスベルク産の馬が、僕の七歳の誕生日のプレゼントとして献上されてきたのだ。
馬か……。
僕はあまり気分が乗らなかった。
ポニーにはそれなりに乗る。しかし、大きな馬には乗ったことがなかった。
父上と兄上の馬も、アイスベルクの特別な馬だ。大きく強く早く賢い、そう名高いアイスベルクの馬は気位も高いような気がする。父上の馬も、兄上の馬もとても大きくて、僕が触りたいと思っても気安く触らせてはくれなさそうな雰囲気がした。ツンとした美しい鼻先は、僕を下に見ているんだろうなと伝わって、苦手だった。
きらびやかに飾り立てられた馬を引くのは、僕と同じ年くらいの男の子だ。
怖くないのかな。
僕は心配になる。冗談でも揶揄でもなく、馬に蹴られたら死んでしまうことだってあるのだ。
儀式用の馬丁の衣装を着せられて、青い髪を後ろで一つに結わえていた。きっと馬をより大きく見せるために無理やりやらされているのだろう。



