その後、献身的に看病してくれる必死なベルンを見て、生きていて良かったと何度噛みしめたことだろう。

 怪我をして数日。僕は初めてアイスベルクの騎馬隊に世話になった。驚いたことに、アイスベルクには女の騎兵がいたのだ。王都の騎士は現在男しか認められていない。それは、やはり危険な仕事を女にさせるのは騎士道に反するからだ。
 しかし、彼女たちは女子供に恐れられることなく仕事をこなしていて、殺伐とした戦場において必要なのは強屈な男だけではないと感じだ。
 ベルンに聞けば、ベルンの発案で指導しているらしい。面白いことを考えるな、と思った。