え? なに? 何事?
「ベルン、本当にキミたいがいにして?」
シュテルは、私とフェルゼンの間に入り、引き離すようにした。
ああ、フェルゼンと仲良くし過ぎに見えたのか。
シュテルは昔から、幼馴染のフェルゼンを取られるのが嫌なのか、必ず間に入ってくる。
そうした時は、私はそれに素直に従う。取るつもりなんかないし、喧嘩なんかしたくないからだ。
「ご、ごめん」
しかし、私の謝罪はあっけなく無視される。
「話が付いたなら、まずは烹炊係に持って行こう」
シュテルが言えば、クラウトが熊を担いで持ってくる。三人で烹炊係へ熊と鳥と薪を持っていく。
どうしても新鮮なたんぱく源が不足する戦場で、生肉はとても喜んでもらえた。
帰り道、急に友好的になったクラウトが私に話しかけて来た。