「ねぇ、ベルン入れてよ」

 ドアの向こうでシュテルの声がする。

「げ、マジで来やがった」

 フェルゼンが悪態をつく。

「しょうがないなー」

 私は髪を結わえ直して、ベッドから降りていく。
 考えるのはやめた。
 というか、こんなに騒がしくては考えられない。




 私たちの毎日はこんなふうに過ぎていく。