「驚くことでもないでしょ。そろそろそんな話が出てくる年だからね。まだ、誰がどう、なんて話までにはなってないけど、遠回しな売り込みはあるよ」
「それで、フェルゼンが様子見たの?」
「僕は別に頼んでないよ」
シュテルは迷惑そうな顔をする。
「余計なお節介ってやつだけどな、友達の相手がヤな奴だと困らねえ?」
フェルゼンの、こういうところが憎いほどカッコいい。
きっと王子の相手として、相応しいかどうか見極めるためにダンスを踊ったのだ。
その言葉を聞いて、シュテルは相好を崩した。
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