絶句する。
見る『だけ』!?
わたしだって一応、嫁入り前の乙女なのに!
これ以上めくらせるわけにはいかない、と必死で胸のあたりを上から押さえた。
……のに、
廉士さんはわたしの胸なんかつゆほども興味がないらしく。
鎖骨の部分にすっと視線を注がれていた。
……あ、なんだ。
さっきナイフでガツンとやられたところを確認してるだけか。
「……優しいんですね」
ごまかすように曖昧に笑った。
廉士さんはそのあいだも無言で、わたしの鎖骨に目をやっている。
その顔はなんだか強ばっていて……
なんとなく、自分もケガの具合をたしかめようと視線を下ろそうとしたときだった。
胸を押さえていた手が緩んでいて。
そこに廉士さんの手がかかったと思ったときにはもう遅かった。
ばっ、と。
一気にワンピースを下にずらされる。
「ひゃっ……や、やっ……やっぱりーー!!」
もう手遅れなのにむき出しにされた下着を隠した。
幸いにも座ってるから腰あたりで止まったけど、上半身は無防備そのもの。
冷気を含んだ夜風に素肌がさらされる。
泣きそうになった。



