そのとき向こうでくぐもった声が聞こえて、飛んできたのは廉士さんが相手をしていた男。
彼の手に持たれていたナイフは、すこし離れたところにいる廉士さんの手元にあった。
「どーせなら雑兵じゃなくて、もっと骨のあるやつを連れてこいよ。なあ?」
そしてくるくると手のなかで弄んでいたナイフを……
かしゃん、道のはしに投げ捨てた。
男たちはわたしを追うことをいったん止め、お互いに目を配りあった。
どうするか迷ってるんだ。
わたしを捕まえるか、それとも廉士さんに立ち向かうか。
決定打は、廉士さんが放った挑発的な言葉だった。
「シュトリも落ちぶれたな」



