微温的ストレイシープ



どうやら当麻さんとの相談も終わったようだ。




「あー……じゃああいつらにも伝えに行くか」



あいつら、というのはどうやらさっきの部屋の人たちのことらしく。



廉士さんの言葉に、当麻さんや維月さん、ヤギさんやシノブさんが動き出した。




「そういや、虎牙(こうが)はどうすんだ?」

「まだ本調子じゃないみたいだし、そっとしといてあげよう」


ヤギさんの質問に答えたのは当麻さんで、そんな会話を最後にみんな部屋を出ていった。



どうしたらいいのかわからず、付いていこうとしたわたし。


するとまだ部屋にいた廉士さんにおでこを弾かれた。




「いたっ」

「お前はついてくんな。ソファにでも座ってろ」


弾かれたうえからぐりぐりと指で押され、わたしは何も言うことができなくて。




ばたん、と強めに閉められたトビラ。


おでこを押さえたわたしは、ひとり、取り残されたのだった。