『宇緒お兄ちゃん、奈緒お兄ちゃん。なんで……なんでなの……?』



『父さんたちも言ってたでしょ?灯里は普通じゃないんだよ。みんなと同じようには過ごせないんだ』




でも、昔はみんなみたいに遊んでたよ?


おでかけもしてたし、学校にだっていってたよ。



ねえ、なんでお父さんたちはいなくなったの?


灯里たちをおいて、どこにいったの?



それを聞いた奈緒お兄ちゃんはにがい顔をする。





『……もう死んだよ』



なんで?

ちょっとおでかけしてくる、って言ってたもん。


きっとどこかで迷子になってるんだよ。

道にまよっちゃって、帰ってこれないんだよ。