微温的ストレイシープ




3階はそれまでの階とはすこし違って、一面ガラス張りだった。


がらんとした空間に隠れられそうな場所は一切ない。

壊れかけの大きな空棚だけが2,3個あるだけだった。



そのうちわたしの後ろから階段を上ってきた廉士さんが、フロアをぐるりと見渡した。




「おい、榛名」

「は、はい」

「どーにかしてあいつらを階段で足止めさせとけ」

「え、どーにかって!?」

「ちょっとは自分で考えろ」



そのまま廉士さんは部屋の奥へと進んでいった。


取り残されたわたしはどーにかしないといけない。

でも、足止めって言われてもわたしは廉士さんみたいに強くない。


そのとき目に入ったのがすぐ近くにあった棚だった。


ぜんぜん重くなさそうだけど、もうこれしかない。



人影のつらなる階段のドアをバタンと閉める。


そしてすぐに、棚をドアの前に移動させた。



一個、二個、三個。