「昴さん!!!!」


机を押し退けて、声のする方へ



「…いて。朔?」



もう一つ机をどけようとすると、俺が触る前に机が動いた。

そしてその下から



「いやぁ…ほんとスコーピオンは頭いかれてるな。怪我ねーか?」


信長さんの腕に、ガッツリ抱かれている昴さんがいた


信長さん…



「いやぁ耳が痛い。おい坊主!引っ張ってくれへんか?何かの下に足が挟まって、動けへん」

信長さんは、引っ張ってくれと昴さんを差し出す。


「ははは、朔、敦子は無事か?」

「…はい。無茶しないでください」

昴さんが伸ばした手を取る


よかった

生きてる


「昴!!!!アホ!!」


うわぁ!
後ろから飛びついてきた敦子のせいでバランスを崩し、引っ張り上げていた昴さんが、信長さんに激突する


「いってーな!敦子、お前、まだここ危ないかもしれへんから、下いってろ!」

「うるさいうるさい!置いていかんといてよ!アホ!」


やれやれ



「あの…俺の足が死んでるから、何とかしてくれ」