「おい、出るぞ」

「待って、昴が…」

「いいから。まずは離れなきゃ」


昴さんを置いて行くのが怖くなったのか、敦子が言うことを聞かない。
それでも慧と2人で引きずるように、職員室から離れる


嫌な予感がする

本当に危ない


「アホ!離して!昴が!」

「いてーな、落ち着けよ。お前はあそこにいたら、死ぬぞ」

「昴も…1人じゃ」


1階には、3階を探していた新達もいた。
敦子を無理やり引っ張って一階に降りて、東堂組の人に敦子を預けたその瞬間





耳をつんざく爆発音がした




ボロボロのこの廃校が



大きく揺れた



「おい、小僧ども、怪我ねーか」


東堂組の人達が俺たちに声をかけてくれるが、今はそんなの耳に入らない


「いや…やめて」


「おい、嬢ちゃん!」


「離して!!上に昴が…」



心臓が一瞬止まった気がした。




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