そんなの、あんまりだ


「杏様、あなたの責任ではない。あなたとサトルは違います。全く違います。孤独を知ったから何です?息の殺し方を知ったからなんです!!!

杏様は、こんなにも、優しく育ったじゃないですか。同じような人を助けれなかったからって、それが貴方のせいにはなりません。絶対に。言い切ります。」


サトルの環境が悪かった
それだけで済ませれる事ではありませんが、同じような境遇だからといって…

何をしていいわけでもない


『うん、志木ごめんな。ちょっと頭冷やすわ』

『杏…』


途中からか聞いていたのか。でもこの場を杏様が去っていったのが分かります。

何と声をかけていいのかも分からない。


『杏の様子見てきていいですか?』

「ええ、お願いします」


最後に…


「最後に一つ、いいですか?」


杏様がサトルに対しての意志が揺らいだとしても、貴方は……サトルを捕らえる、それを実行できますか?


私の中のモヤモヤと負の渦巻く感情
それに対して泉は少し笑って答えた



『杏の為になる事をやるだけですよ』



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