学生時代は、嫌いだった。
私が生まれた季節を、いつも憎んでた。


「あーやだやだ、また雨に雷!」


友達と歩いた帰り道。

傘はこの時期は必須。
なければ、びしょ濡れになり、帰る羽目になる。


「まーた始まった。
いいじゃん、誕生日お祝いしてくれる人いるじゃん!」


いるよ。
いるけどさあ。

どうせ、お祝いする日なら晴れてた方が断然いい!!


気持ちも晴れるから。

だけどさあ、雨空。
いつだってどんより。


遠くで山が、光ってる。

あれ絶対ーー





ピカッ!!








「うわ、雷!
梅雨と言えば雷だよね。毎日雷本当にやだ!」




そう。






私の嫌いな季節が






訪れようとしていたーー。