結局その後眠りにつくことは出来ないまま、登校して放課後。


「で、実際どうなの?」


前々から約束していた美穂との買い物に来ていた。


沢山歩いた休憩がてらに入ったカフェで、美穂が顔をグイッと近付ける。


「どうなの、って?」


「來との関係よ。なーんか怪しいもん」


さながら探偵のように横目で私を見る。


女友達との恋バナにウキウキしているのが伝わって来た。


「美穂が思ってるようなことは何も無いよ」


本来の計画なら私と來は付き合って、完全に信頼させるつもりだった。


だけど正直今彼と深い関係になったら、上手く立ち回れる自信が無い。


今でさえあの目に見つめられて、私の渡る綱がユラユラと揺れているというのに。