異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

食事を済ませて子ども達を退室させると、ユーリと２人になった。

「ユーリ。誕生日おめでとう。それから、心配をかけてしまって、すまなかった」

「ううん。私の方こそ、ごめんね。パン、すごく嬉しかったし、とっても美味しかった。ありがとう」

「エルクとプリシラが教えてくれたんだ」

「２人が？なにを？」

「相手が喜ぶ物を考えて贈り物をしたら、どんな豪華な物よりも喜んでくれると。それから……」

小箱を取り出してユーリに渡し、開けるように促す。

「それでも、やはり私は愛するユーリを着飾ることもしたいようだ」

箱を開けたユーリは、嬉しそうに微笑んだ。
手にしていたのは、空色の花飾りのついた髪飾り。

「嬉しい。ありがとう」