異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

「ルイスはやっぱり、側室を持つことにしたの?私に飽きたから?」

「ユーリ、何を言っているのだ?」

再び手を伸ばすも、払われてしまった。

「私に触らないで」

思いの外強い拒絶に、呆然とした。私は一体、何をしたというのだ……

「ユーリ?側室ってなんのことだ?そんなもの、前にも言った通り、持つ予定は全くない。私には、生涯ユーリだけだ」

「嘘つき。他の女性に触れた手で、私に触れないで」

「何を言っているのだ?私はユーリ以外の女性に触れたことなどない」

興奮するユーリを落ち着かせようと、努めて冷静に優しく言うもの、ユーリの涙は止まらない。さすがにこれには狼狽えてしまう。