異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

ユーリの希望もあって、子ども達の世話は、できる限りユーリ自身がしている。それがユーリの元いた世界では普通のことだという。
彼女は、子ども達と過ごす時間を何よりも大切にしている。それは私も同じことで、家族だけで過ごす時間をできる限り作るようにしている。

「ルイス。そろそろ寝かしつけてくるね」

寝室ではユーリを独占したいという私の想いから、子ども達は別の部屋で寝ている。まあ、ここでは普通のことだが、ユーリには違ったようだ。本当なら寝るのも一緒にいたいぐらいだと言う。

その根底には、この世界でユーリと血の繋がっているのは、2人の子ども達しかいないということも大きく影響しているのだろうと思う。せめて、子ども達が眠りにつくその瞬間まで、隣にいてあげたいというユーリの想いを汲んで、やりたいようにさせているのだが……

ここのところ、そのままユーリも寝てしまうようで、戻って来ない日が多い。日中の様子を考えてみても、そこまで疲れるようなことはしていないと思う。

一瞬、妊娠を考えたが、ベッドでユーリに手を伸ばした時、月のものがきたと、顔を赤らめて話していたのは少し前のことだ。それはないのだろう。