異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

「皆にも心配をかけてすまなかったな。この通り、誤解は解けて、ユーリに許してもらえた」

繋いだ手を持ち上げて口付けすれば、ライラが真っ赤になって俯いてしまった。その横で、ブラッドは顔をしかめている。

「ルイス様は、ユーリと出会って本当にお変わりになられましたね」

ブラッドの言葉に、周りの騎士達も大きく頷いている。

「ユーリは私の全てだ。私を変えるのも、私を動かすのも、ただ一人、ユーリだけだ」

今度は、私が真っ赤になる番だ。

「ならば、逃げられないように、常にお気を付けください」

こんな嫌味を織り混ぜて言えるのは、ブラッドぐらいだろう。
言われたルイスは、特に怒るわけでもなく、平然と聞き入れていた。