異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

私が落ち着くのを待ってから、ルイスが扉を開けた。そこには、ブラッドとライラをはじめ、複数の騎士らが詰めかけていた。

「ルイス様も、ユーリもご無事ですか?」

ざっと屋上に視線を這わせながら、ブラッドが尋ねてくる。

「ああ、この通り、大丈夫だ」

「ユーリ、心配したんですよ」

今にも泣き出しそうな顔で、ライラが詰め寄ってくる。

「ご、ごめんなさい」

「そう責めないでやってくれ。全て、私が悪いのだから」

ルイスの言葉に、ライラが反応する。いつもなら、滅法もないという態度で引きそうだけど……

「ルイス様。その通りでございます。私達からユーリを奪うようなことをされたら、たとえルイス様でも許しません。この命を投げ打ってでも、ユーリをお守りしますから」

「ライラ!」

王太子に対する物言いではない。珍しく慌てたブラッドが、ライラを止めようとした。
しかし、ルイスがそれを制した。