異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

「泣かせてしまって、すまなかった」

そっと目を伏せると、何か温かなものが目元に触れた。

「ユーリ、愛してる」

そう告げながら、ルイスが私の髪に口付けをする。

「私が欲しいのは、ユーリだけだ」

そっと背中を撫でられて、体がゾクリとする。

「ユーリがいるからこそ、自分らしくいられるのだ」

私への想いを囁きながら、いたるところに口付けていく。強張っていた体が、次第に解されていくようだ。

「ユーリ、どこにも行かないでくれ」

ルイスの全身から、必死で私をつなぎとめようとしているのが伝わってくる。
そっと目を開けると、ルイスの熱い視線とぶつかった。

「愛してるんだ」

再び目を閉じると、自分の唇にルイスのそれが重ねられた。