異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

しばらくして体を離すと、ルイス自身も落ち着いたようで、状況を説明してくれた。


「おそらく、王妃に選ばれなかった者の逆恨みだろう。怖い思いをさせてしまって、すまなかった」

「ルイスやブラッド様達が、自分の身の守り方を教えてくれたでしょ?大丈夫。自分の身は自分で守れたよ」

ルイスはもう一度私を抱きしめると、ふうっと息を吐いた。彼が来てくれたことで、いつのまにか私自身の震えも治まっていた。








一連のできごとは事件としてではなく、〝勇敢な次期王妃と、すぐさま駆けつけるぐらい次期王妃を大切にしている王太子様〟として、人々の間に伝わっていった。