異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。

しばらく部屋で休ませてもらっていると、突然扉が開けられた。現れたのはルイスだった。若干息を切らしているところを見ると、知らせを聞いて急いで駆けつけてくれたようだ。

「ユーリ!!」

素早く近寄ると、私の頬に手を当てた。

「大丈夫か?」

私が頷くと、そのまま力強く抱きしめられた。心の底から心配してくれていることが伝わってくる。

「大丈夫。来てくれてありがとう」

ルイスは私の首筋に顔を埋めると、私の存在を確かめるかのように、唇を這わせてくる。こんな場所だというのに……背中からゾクゾクと何かが這い上がってきて、体を小さく震わせた。