「き、急にそんなことを言われても……」
「あら。ユーリはもう、何度もクリス様とお会いしているでしょう?お嫌ですか?」
「嫌なわけないじゃない。あんな素敵な方は、初めて出会ったわ。あの剣術に向かう真摯な姿は、尊敬に値する。それに、私の作ったお菓子を、毎回褒めてくれるし」
レモンの蜂蜜漬けを差し入れるようになって以来、たまにはアレンジしたものをと、ドリンクにしたりゼリーにしたりと、いろいろと振る舞ってきた。クリスはそのたびに、「ユーリの作るものはどれも美味しい」と、手放しで褒めてくれるのだ。
「それなら、なにも問題はないのでは?」
「大アリよ。だって私、この国の人間じゃないもの。いつか元の世界に戻されてしまうかもしれないし……そんな無責任なことできない」
「ユーリは、クリス様のことが好きなのね」
ライラがクスリと小さく笑った。
「えっ?」
ライラに直球で指摘されて、言葉に詰まってしまう。
「だって、好きじゃないことの言い訳じゃなくて、好きになってはいけないことの言い訳をしているから」
私がクリスのことを好き……
じわじわと恥ずかしさが込み上げてくる。
「あら。ユーリはもう、何度もクリス様とお会いしているでしょう?お嫌ですか?」
「嫌なわけないじゃない。あんな素敵な方は、初めて出会ったわ。あの剣術に向かう真摯な姿は、尊敬に値する。それに、私の作ったお菓子を、毎回褒めてくれるし」
レモンの蜂蜜漬けを差し入れるようになって以来、たまにはアレンジしたものをと、ドリンクにしたりゼリーにしたりと、いろいろと振る舞ってきた。クリスはそのたびに、「ユーリの作るものはどれも美味しい」と、手放しで褒めてくれるのだ。
「それなら、なにも問題はないのでは?」
「大アリよ。だって私、この国の人間じゃないもの。いつか元の世界に戻されてしまうかもしれないし……そんな無責任なことできない」
「ユーリは、クリス様のことが好きなのね」
ライラがクスリと小さく笑った。
「えっ?」
ライラに直球で指摘されて、言葉に詰まってしまう。
「だって、好きじゃないことの言い訳じゃなくて、好きになってはいけないことの言い訳をしているから」
私がクリスのことを好き……
じわじわと恥ずかしさが込み上げてくる。



