「ユーリとやら。おぬしの働きぶりは、よく聞いておる」

「あ、あの、どこの誰ともわからないような私の滞在をお許しくださって、ありがとうございます」

「それを決めたのは、息子のルイスだ。あいつも、おぬしのことを認めていたぞ」

「えっ?」

ルイス様とは、未だにお会いしてないけれど……ブラッドが、私の様子を伝えているんだろう。チラリと隣のブラッドに目を向けたけれど、なんの反応も返ってこない。

「おぬしの考案したメニューにして以来、随分と調子がよくてな。今日はその礼を言いたくて呼んだのだ。ありがとう」

緊張と恐縮一色の面談は、問題なく終わった。