そりゃ、男の子には間違いないけど……。


あの言い方だったら、小さい子だって疑わない。


しかも、年頃の娘と同年代の男の子がいる家に居候なんてさせると思わないもん!


「小春ちゃん……?」


香織さんに声を掛けられて、ハッと我に返る。


パニックすぎて、意識が遠のきかけていた。


「そう言えば、2人は同じ高校なのよねっ」


知ってたなら、それを早く言ってください~。


「朔、なにか挨拶くらいしたらどーなのっ!」


香織さんにそう言われると、永瀬くんは私にチラッと目を向けて。


「……どーも」


一言だけ冷たく放った。