深優の世界は快斗を中心に回っているみたい。
ちなみに今日の快斗のライブにただただ興味だけでついていった瀬那と琉星は関係者席で快斗のことを見てるんだと思う。


「深優も行けばよかったのに」
「やだよ……女の子といちゃついてる快斗なんか見たくない」


ぶーたれた顔で私を見つめる深優。


「あー、そっか……うん、でも私編集作業溜まっててさ。今週中に終わらせなきゃ配信まで間に合わないんだよね。
あと3本で終わるから今日中にやってしまいたいんだよね」


ごめんね、と深優の頭を撫でるとしゅんとした顔で、じゃあ深優も見てる、って私の後ろをちょこちょこついてきた。


可愛い。
編集作業なんか見てても面白くないだろうに、私の隣でおとなしくしてる深優。
すごく可愛い。


「るなちるなち」
「ん?」
「それ、ひと段落ついたらお話しよ?」
「いーよー。あと30分くらいあったら一本できそうだから待ってね〜」
「わかった!」