不器用オオカミとひみつの同居生活。



バイト先と刈谷先生には温泉まんじゅうを買った。


バイト先ではたまに差し入れのお菓子が置いてあるんだけど、気が付けばなくなっていることが多くて。

温泉まんじゅうを買っていけば喜んでくれるだろう。


診察室にいつもお菓子を忍ばせている刈谷先生は言わずもがな。



無事お土産を買い終わった私たちは店の前にあるベンチに座っていた。


「まだ出発までに時間あるよね?」


こっちゃんの言葉にスマホを見る。


集合まで、まだ30分もあった。


トイレに行ってくると立ち上がったこっちゃんを見送った。



最初は空を眺めて時間をつぶしていた。


それでもこっちゃんはなかなか帰ってこなかったから、連絡しようとしたとき。



「……わっ!?だ、誰?」


スマホに伸ばした手を、後ろから引っ張られて。


どこの誰かもわからないまま、路地裏に連れていかれる。