あまり寝付けずに、次の日に向かった学校。



あたしよりも先に来ていた彼は、今日も安定のヘッドホン&読書。



「おはよー、由乃‼︎」

「おはよ‼︎」

「ねぇ、英語の宿題やった?」

「やっ…てないっ‼︎忘れてたしっ‼︎」

「珍しいー。見せてもらおうと思ったのにぃー…」

「自分でやりなよね。あたしも今からやるから」

「うん、自分で由乃のカンニング頑張るね」

「ずるーい‼︎」



宿題なんて忘れてたよ…。



それどころじゃなかったというか…。



近くにいると思うだけでドキドキする…。



「うわっ、わかんない…」

「他に見せてもらう?頭いいの誰?」

「天道くん…とか?」

「えっ、アイツって喋れんの?話しかけてもシカトされそうじゃん。あっ、高橋さん‼︎英語の宿題でわかんないとこあるんだけどー、見せて‼︎」



気の弱そうな子に話しかける友達。



天道くんはちゃんと喋れるよ。



でも、ヘッドホンしてるからムリか…。



もう一度、話したいな…。