(私の体が食べられてる。

こんな悪夢は他にはない。

もう元には戻らない私の体。

これが夢なら覚めて欲しい)



美樹子は未来が閉じていく絶望の中で、一匹の殺人ネズミと目が合った。



その殺人ネズミは鋭い歯をむき出しにして、赤い目を美樹子へと向けていた。



そして美樹子がその殺人ネズミに怯えて、顔を恐怖で歪めたとき、その殺人ネズミが美樹子の首にかじりついた。



(日の出まで逃げ切れなかった。

生きてこの学園を出ていきたかったのに……)



殺人ネズミは美樹子の首を食いちぎり、美樹子の首から鮮血が飛び散った。



そしてそれと同時に、美樹子の体から魂は消えうせ、美樹子は意思を持たない肉塊になっていた。