「本当だ。

ものすごい速さで移動している……。

それにこの青いランプが私たちのいる音楽室に近づいているよ」



凉子と麻耶は何を表しているのかわからないその青いランプに不安になっていた。



もしかしたら、この青いランプと共に何かがこっち近づいてきているのではないだろうか?。



そして凉子と麻耶が不安の中でマップを見つめている中で、加藤が誰よりも早くその青いランプの正体に気づいた。



(あの青いランプが表しているのは紗栄子だ……。

紗栄子がここにやってくる!)



加藤はそう思うと同時に音楽室の出口へと走り出した。



紗栄子が最も復讐したい相手のうちの一人に自分は指名されている。



もしも、そんな自分が紗栄子と顔を合わせたなら……。



加藤は音楽室のドアを開け、音楽室から飛び出そうとした。



でも、ドアを開けた加藤は音楽室を出られずに、恐怖に顔を歪めながら、ゆっくりと後ずさった。