「今の紗栄子には成人男性の二倍の力がある。

それだけじゃない。

脚力も持久力も耐久力も君たちの比ではない」



生神がそう言ったあとに、教室にいる生徒たちのマイペースが突然開き、生徒たちの目の前に紗栄子からのチャットのメッセージが流れ始めた。



『ここにいるお前たちは、私へのいじめに直接関わった人間だ。

忘れたとは言わせない。

私が受けた屈辱を!』



「どうして紗栄子は何もしていないのに、ネットを繋いでメッセージが送れるの?

まるで心霊現象みたいに……」



早苗が紗栄子のメッセージに怯えてそう言うと、生神がまた得意気に話し始めた。