「オレたちをこんな時間まで待たせやがって、テメェは何様のつもりだ!

それにこのクラスにいじめはあったかって?

そんなことがテメェに関係あんのかよ!」



虎治の怒声でしんと静まり返った教室の中で、生神は不気味に笑い、静かな声でこう言った。



「関係は大ありだよ。

私は小原紗栄子から手紙をもらい、君たちへ復讐したいと頼まれたからね。

紗栄子は私の力で蘇り、そしてこの西条学園中学を舞台にして、君たちに残酷な地獄を見せるだろう」



智恵は生神の言葉を聞くと、混乱してドキドキしていた。



パニックになりかけていた智恵は乱れる呼吸をゆっくりと整えて、生神が口にしたキーワードを頭の中に思い浮かべた。



(紗栄子の遺書、死者の蘇り、血にまみれた復讐の舞台……。

紗栄子からの遺書を受け取った生神亮治は本当に紗栄子を蘇らせることができるの?

でも、そんなことって……)