紗栄子は高速で振り下ろされてくるシャイニングサーベルを見ていた。



もしも自分の頭にこのシャイニングサーベルが振り下ろされたならば、自分の頭は無残に斬り裂かれ、もう二度と立つことはできないだろう。



紗栄子はそう思うとほぼ同時に、晴江から遠ざかるようにバックステップをし、シャイニングサーベルが向かってくる軌道に制裁の槍を差し込んだ。



そして次の瞬間、制裁の槍の柄の部分とシャイニングサーベルが勢いよくぶつかった。



紗栄子が右腕一本で支えている制裁の槍は、間一髪で晴江のシャイニングサーベルを止めていたが、切れ味抜群のシャイニングサーベルは制裁の槍の柄をあっさりと叩き斬った。



(制裁の槍が折れた……。

復讐は終わっていないのに……)



紗栄子がそう思ったとほぼ同時に、制裁の槍を斬ったばかりのシャイニングサーベルが紗栄子の胸に真っ直ぐに伸びてきて、シャイニングサーベルは紗栄子の胸に深々と突き刺さった。



それを見た晴江は笑い、致命的な一撃をくらった紗栄子は口から血を吐き出した。



紗栄子は激痛の中で悶え、苦しみ、やがて静かに目を閉じた。



せっかく復讐のために蘇ってきたのに、自分はまた晴江の前に屈してしまうのか?



そんな最悪の事態を思いながら。