そしてその後、紗栄子は山岳部で虎治たちに暴行され、いつも味方でいてくれた智恵が自分から離れていったことを知り、完全に生きる希望を失った。



そんな紗栄子の空っぽになりかけている心に最後に残っていたのは、クラスメイトたちへの恨みと憎しみだけだった。



自分だけがこんなにつらい目にあっているのに、それを見て見ぬフリをしているクラスメイトたちの幸せでいるのが許せなかった。



自分はクラスメイトたちによって地獄に落とされた。



それなら、自分はこの手でクラスメイトたちを地獄に落としてやろう。



復讐だけが自分に残されたすべてだ。



クラスメイトたちへの復讐以外に自分はもう何もいらない。



この胸に込み上げてくる恨みと憎しみを晴らすために、クラスメイトたちを全員地獄に落としたい。



紗栄子はそんなことを思いながら遺書を書いた。



生神亮治の力で、またこの世に蘇ってくると心に違って。