(絶望の中で私が校舎の屋上から飛び降りたとき、私の頭の中にクラスメイトの顔が浮かんだ。

あいつらは誰一人として、私の気持ちに気づいていない。

誰一人として、自分が殺されるほどに憎まれているなんて思っていない)



紗栄子は心の中に蘇ってきた煮えたぎるような憎しみを胸に歩き出し、部屋の隅に置いてあった制裁の槍を握りしめた。



(ついに復讐のときは来た。

村上晴江、原島虎治、加藤仁志、野村智恵、あいつらのことは絶対に許さない!

何があっても殺してやるんだ!)



「紗栄子、今夜が楽しみだな。

私もお前がその制裁の槍で誰かを殺すところをぜひ見たい。

破壊こそが最高のショーだ!」



死神のような顔をした生神は、狂ったようにそう叫び、目をギラギラと輝かせていた。



そんな生神を見ながら、この人は残酷に人が殺されるのを見たいだけなんだと紗栄子は思った。



だとしたら、自分は生神のために道化役を演じるピエロだろう。



でも、再び命をもらい、憎き相手に復讐ができるなら自分はピエロでも構わないと紗栄子は思った。



紗栄子と生神の願いは同じだ。



二人ともが西条学園中学を舞台にした目を覆いたくなるような惨劇を見たいのだ。