「うっ、うわぁぁぁ!」



一瞬の隙をつかれて殺人ネズミに襲われた宏和は、足をかじられ、激痛で悲鳴を上げていた。



梨華はそんな宏和の甲高い悲鳴に心臓が止まるくらいの衝撃を受けて息をのんだ。



(宏和が殺人ネズミに襲われている……。

こんなことってあり得ないよ……。

もしもこれが悪夢なら、お願いだから今すぐ覚めて!)



梨華は祈るような気持ちでそう思ったが、宏和にはさらに最悪な事態が襲いかかった。



ドアの穴から殺人ネズミの群れが一斉に入ってきて、その殺人ネズミたちが宏和の体にかじりついたのだ。



宏和は悲鳴を上げながら床に倒れ込み、その宏和の体に猫くらいの大きさの殺人ネズミが群がって、宏和の体を食いちぎっていく。



辺りに宏和の鮮血が飛び散り、殺人ネズミたちは宏和の血で赤く染まりながら、宏和の肉を夢中になって食っていた。



そしてしばらくして宏和の悲鳴がようやく止み、教室内に急に静けさが漂った。



宏和は残酷な悪夢の中で呆気なく死んだのだ。



梨華がその現実を理解しながらも受け入れられずにいるとき、梨華のマイページが突然開いて、チャットの画面に切り替わった。